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「松山テイクアウト部」発足 お持ち帰り需要拡大で飲食店を応援

「松山テイクアウト部」のロゴマークと、フェイスブックグループページ

「松山テイクアウト部」のロゴマークと、フェイスブックグループページ

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 新型コロナウイルスの影響で売上が落ち込む地域の飲食店を支えようと、4月6日、テイクアウトが利用できる店舗の情報を共有する「松山テイクアウト部」が運営を開始した。

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 「松山テイクアウト部」発足のきっかけになったのは、松山市役所職員のアイデア。大分県で展開されている同様のプロジェクト「別府エール飯」のことを知り、「松山でも同様の取り組みができないだろうか」と、サイボウズ(松山市二番町3)に勤務する久保正明さんに話したことが発端となって実現した。

 久保さんの知人で、デザイナーの山田敬宏さん(リプルエフェクト、松山市保免上1)が趣旨に賛同し、「松山テイクアウト部」のロゴマークをデザイン。同じく飲食店を応援するためのプロジェクト立ち上げを検討していた、松山市議会議員の松波雄大さんも運営に加わり、フェイスブックグループを立ち上げた。

 「反響は予想外に大きかった」と、久保さんはプロジェクト立ち上げの感想を話す。「3日間で500人以上の人がグループに参加し、自身が利用したテイクアウト商品の写真や店舗情報などを投稿してくれている。地元の人が、実際に利用しているお店の生の情報を投稿することで、新型コロナウイルスの影響で苦戦している飲食店を支援するだけでなく、そのような機運の高まりにもつながればうれしい」とも。

 この取り組みを知った、愛光高等学校で地理を担当する教諭からは「地理を選択している高校1年生の生徒たちが主体となって、店舗情報をグーグルマップに登録し、より利用しやすいサービスにするため協力したい」との申し出があった。

 ホームページの作成を進めているのは、同じく久保さんの知人で、エス・ピー・シーに勤務する大美和博さん。フェイスブックグループに投稿されたテイクアウト商品の写真や店舗データを元に、地域を選択すると利用可能な店舗の情報が一覧表示されるサイトを作成。近日中のリリースを予定している。

 「趣旨に賛同する人が色々な形で力を出し合い、想像以上の早さでプロジェクトが成長していると感じる」と久保さん。「『松山テイクアウト部』では『リモート飲み会』の開催も検討している。会議や打合わせ、飲み会などが中止になり、コミュニケ―ションの機会が減った人も多いと思う。インターネットの会議室サービスを利用して、参加者がそれぞれ好きな店で購入したテイクアウトの料理を食べながらオンラインでつながり、新しいコミュニケーションの機会をつくっていければ」と笑顔を見せた。

 「松山テイクアウト部」では、同様のプロジェクトを考えている人に、立ち上げ、運営などのノウハウを提供も行う。

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