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伊予市佐礼谷で観賞用花栗「サレヤロマン」が出荷最盛期 秋の花材として人気

中山町栗生産組合で行われている「サレヤロマン」出荷作業の様子

中山町栗生産組合で行われている「サレヤロマン」出荷作業の様子

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 伊予市佐礼谷(されだに)名産の観賞用三度栗「サレヤロマン」が東京都中央卸売市場に向け、出荷の最盛期を迎えている。

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 中山町栗生産組合・佐礼谷振興会のメンバーが生産している栗の観賞用品種で、直径3センチほどの小さな緑色のイガが特徴。首都圏を中心に出荷され、秋を表現できる花材として人気を集めている。東京大田市場の関係者が「佐礼谷(されだに)ロマン」を「サレヤロマン」と読み間違えたことが、風変りな名前の由来になった。

 サレヤロマンの育種を手掛けた中岡進さんは地元・中山高校を卒業後、一貫して特色ある地域づくり活動に携わってきた。「栗の話なら」と何時間でも熱く語る中山さんは、同品種の開発について、「天津甘栗より甘くて大きい栗を開発している時に、偶然2つの特色ある実生苗を見つけた。『サレヤロマン』はそのうち一つを接ぎ木して増やしたもの」と話す。2011(平成23)年12月に農林水産省の登録品種として出願、5年後の2016(平成28)年1月に登録された。

 現在はフラワーオークションジャパン(東京都大田区)のプライベートブランドとして販売しており、直販を行わない新しい流通スタイルでも注目を集めている。2016(平成28)年8月にテレビの情報番組でスタジオの装飾と視聴者プレゼントとして紹介されたことをきっかけにSNSなどで注目を集め、知名度が高まった。

 毎年仕入れをしている生花店「Florist花秀」(東京都大田区)の店長は「秋らしいアレンジメントを作る際に季節感を演出してくれる貴重な存在。特に夏から秋への変化を表現したいときに、夏の淡い色合いと秋のイメージを併せ持つサレヤロマンが活躍してくれる」と、その魅力を語る。

 切り花のサレヤロマンは10月上旬ごろまで、花材のオンラインショップなどで販売している。

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