初秋のわずかな時期にしか収穫できない青ユズを使い、地元有志らが手作りする伊予市佐礼谷の特産品「佐礼谷のプレミアムゆずこしょう」が新物の出荷時期を迎えている。
材料となる青ユズは、生産に携わるグループのメンバーらが自宅の庭や裏山などで栽培しているもの。顔の見える生産者が育てた青ユズは、鮮度と風味を保つため収穫したその日のうちに手作業ですりおろして加工・瓶詰までを行う体制で生産。青ユズの収穫や洗浄、加工からシール貼りまで全てを手作業で行っている。
ゆずこしょう作りを始めたのは「住民自治されだに」の特産品開発女子部「イエローキッチン」のメンバーら6人。「顔の見える範囲の人に喜んでもらえれば」と2010(平成22)年に生産を始め、当初は主に地域内で消費されていたが「汁物にも、刺し身や肉にも使える万能薬味」として人気を呼び、例年、販売開始から5カ月ほどで売り切れる人気商品に成長した。
2018(平成30)年からは1.5倍に増産。地元の観光施設やイベントなどで通年販売されるようになったことからさらに認知度が上がり、年々売り上げを伸ばしている。
愛用者からは「刺し身や肉にはもちろん、豚汁やうどんに少し入れると格別に風味が引き立つ。お酒やカクテルに入れても唐辛子の辛さが後を引くおいしさになり、毎年発売を心待ちにしている」という声が届くという。
価格は30グラム入り550円。道の駅なかやまクラフトの里(伊予市中山町)、手作り交流市場町家(米湊)で取り扱う。