伊予市佐礼谷で3月14日・28日に行われる「黄色い丘の菜々フェスタ2021」で、SNSで地域の人気を集める秋田犬「菜々」がお披露目される。
菜々の飼い主は「黄色い丘」(双海町上灘)管理人の松浦弘正さん。2012(平成24)年、住民自治団体やボランティアスタッフと共に耕作放棄地だった丘の整備を始め、春の菜の花を中心に、四季を通じてロウバイやミモザ、コスモスなどが楽しめる人気の観光地に成長させてきた。
2014(平成26)年には秋の風物詩として、旅するチョウ・アサギマダラが訪れるフジバカマ畑の整備も開始。天体観測や初夏の蛍鑑賞など自然の魅力を楽しむ仕掛け作りを続け、ファンを増やしている。
菜々を迎え入れるきっかけになったのは、丘に植えたユリやチューリップなどの球根をイノシシに食べられてしまう被害が続出したことだった。対策として、松浦さんが長年夢見ていた秋田犬の飼育を思い付き、知人の紹介で昨年9月、生後1カ月の子犬を迎え入れた。
「イノシシは犬の匂いを嫌う」と松浦さん。「畑などの敷地内で猟犬を放して走らせるだけで、数週間イノシシが寄ってこなくなったという話も聞く。黄色い丘で菜々や他のワンちゃんにも遊んでもらえば、イノシシが寄ってこなくなるのではと期待している。四季を通じて楽しめる景色のいい散歩コースとして、愛犬と一緒に遊びに来てくれる人が増えれば」とも。
現在、ドッグトレーナーによるしつけ訓練を受けている菜々。松浦さんは「ゆくゆくは黄色い丘の看板娘として、訪れる方を出迎えられるようになれれば」と期待を寄せる。
黄色い丘フェスタの開催に向け、フォトコンテストの作品募集も行っている。「#犬といっしょに黄色い丘」のハッシュタグを付け、黄色い丘で愛犬と一緒に撮影した写真をフェイスブック、ツイッター、インスタグラムのいずれかに投稿することで応募できる。作品の投稿は今月8日まで受け付け、受賞者には佐礼谷の特産品を贈る。
イベントではハンドメイドマーケット、移動児童館(28日のみ)、写真撮影(14日のみ)、ワンちゃんグッズやおやつの販売などを行う。10時~15時頃まで。雨天中止。