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伊予市に子どものための自然体験学習施設「こよみスペース」でオープン記念イベント

「こよみスペース」代表の砂川さんと手作りで改装工事を行った施設の様子

「こよみスペース」代表の砂川さんと手作りで改装工事を行った施設の様子

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 伊予市の旧遊栗館が11月13日、子どものための体験型施設「こよみスペース」(伊予市中山町)として生まれ変わり、グランドオープン祭が行われる。

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 愛媛県のゆるキャラ「みきゃん」とご当地ヒーロー「マツヤマン」が登場するキャラクターショーのほか、写真撮影会やステージイベントも開催。キッチンカーマルシェや、昔懐かしい手作りおもちゃを楽しむワークショップ、中山町特産の中山栗を使った焼き栗などが楽しめる物産展も開かれて彩を添える。

 運営するのは「認定こども園コモド」(伊予郡松前町、松山市松末1)代表の砂川寛志さん。公募で同施設の管理者となり、1年ほど前からオープンに向けて準備を進めてきた。

 砂川さんは「子どもたちにとって、原点になるような遊びができる場所を提供したい。子どもの遊びや育ちを軸にして、大人も共に変わっていけるような施設にしていきたい」と意欲を見せる。

 「近年は保育の現場でも、安心安全を重視にするのと引き換えに、踏み込んだ活動や関わりができなくなってきている。大人が先回りして危険回避を手助けしすぎてしまうことで、子どもたちが貴重な経験の機会を失っているのも深刻な問題」と砂川さん。

 「現代の子どもたちは、大人から答えを与えられたり、外から形をあてはめられたりすることが多くなりすぎて、自分らしく生きるのが難しくなっていると感じている。子どもたちは思った以上に大人の顔色を伺い、考えを察しているもの。周囲の大人の雰囲気をくんで、無意識に大人が望む方向へ育ってしまい、本来の個性を押し殺してしまっていることが少なくない」とも。「『こよみスペース』では自然の中での遊びを通じて、大人の思い込みや先入観を持ち込まず、子どもたち本来の個性を引き出せるような経験の機会を提供していきたい」と話す。

 施設の改装工事も、お金を掛けず身内でコツコツ取り組んできたという砂川さん。「施設に訪れる人たちや、活動に賛同してくれる人たちの縁をつないで行くことで、これからの方向性ができあがっていくことも期待している」とも。

 「こよみスペース」の名称には、一日一日の時の流れを意味する「暦」に加え、「子どもを読む」の意味を込めた。「スペース」は「場所であり宇宙も表している」と砂川さん。

 ツリーハウス作りや火起こし体験、丸太切り大会など、子どもたちが「自然の中で一日中遊べる環境」を用意している。「ゼロから何かを作る経験や遊びを通じて、自分の足で歩き、自分らしく生きられる力を身に付けてほしい。子どもの可能性を引き出すことを通じて、大人も一緒に自身の変化を楽しんでほしい」と来場を呼び掛ける。

 グランドオープン祭の開催時間は10時~16時。参加無料。こよみスペースは土曜・日曜の10時~16時にオープン予定。

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