松山の「フェアトレードカフェ&雑貨WAKUWAKU」(松山市東雲町)で9月3日、「TABLE FOR TWO」事務局でインターンとして従事する東京の大学生が来松し、県内大学生と国際協力についての話し合いが行われた。
東京から来松したのは、学生が主体となって「TABLE FOR TWO」に参加する「TFT-University Association(TFT大学連合)」元代表の上村悠也さん。上村さんは2010年1月から12月まで約1年間代表を務めた。
「TABLE FOR TWO」は開発途上国の飢餓と先進国の肥満や生活習慣病の解消に同時に取り組む事業のことで、先進国が健康食メニューを用意し、その売り上げの一部(1食あたり20円)を、開発途上国の学校給食1食分として寄付する。国内の企業や自治体の食堂などで広がってきており、県内の大学では愛媛大学、聖カタリナ大学が導入している。
上村さんは現在、日本各地を自転車で旅を続けながらTFT-UAの地方各支部を回っている。8月20日に東京を出発し、9月30日までの42(フォーツー)日間、約30都府県を回り、愛媛は13県目。
旅を始めた目的は10月16日の世界食料デーに合わせて毎年実施しているTFTのキャンペーン前に「先進国のカロリーオフ」の象徴として自転車で汗をかきながら全国のメンバーを巡ることで機運を盛り上げたいと上村さんが考案し、TFT事務局がバックアップしている。また、2年半TFTに携わってきた経験や国外の支援地に訪れた経験を卒業前にメンバーに還元することも理由としている。当日は同団体に所属する愛媛大生・聖カタリナ大生5人のほか、香川大生など計10人が参加した。
上村さんによるTFTについての説明や上村さん自らウガンダ共和国やルワンダ共和国に行き、目にした光景や経験などが発表された。その後、TFT-UAの愛媛支部の抱える「人手不足」や「TFTの活動が広がらない」などの問題について全員で話し合われた。
以前、期間限定で愛媛大学で500キロカロリーのTFT弁当を90食販売。弁当は完売したが、大学側との約束だった容器の回収が1割返却されず、次回の見通しが立たなくなった。大学側は協力的ながらも、通年になると難しいという。
「まだまだ知名度が低いので、導入してもらうまでに時間がかかったり、サークルとしては認められていなかったりするため、勧誘しても怪しまれてしまう。今後は学祭などを利用して参加してもらうメンバーを増やしていきたい」と、愛媛大学の男子学生は話す。